広島・福山の相続手続きで「親の不動産がわからない」を解決する新制度とは

「親が亡くなったあと、どこに不動産があるかわからない……」「相続手続きって、何から始めればいいの?」——そんな不安を抱えている40〜50代の方は、広島市でも福山市でも、とても多くいらっしゃいます。この記事では、広島・福山の相続手続きの基本の流れと、2026年2月にスタートしたばかりの所有不動産記録証明制度、さらに広島県で特に問題になりやすい山林・農地の相続と処分方法をわかりやすく解説します。知っておくだけで、手続きの負担が大きく変わります。


広島・福山で相続が発生したら──まず何をすればいいか

親御さんが亡くなられた直後は、悲しみの中でもさまざまな手続きが重なります。相続(そうぞく)の手続きは、大きく次のような流れで進みます。

① 相続人の確認(誰が相続するのかを調べる)

まず「相続人(そうぞくにん):亡くなった方の財産を受け継ぐ権利がある人」を確定させます。戸籍謄本(こせきとうほん)を集めて、法定相続人(法律で決まった相続人)が誰なのかを確認します。

広島市や福山市の市区町村窓口で取得できますが、本籍地が遠方にある場合は郵送請求も可能です。

② 相続財産の調査(何が残されているかを調べる)

預貯金・不動産・株式・生命保険など、亡くなった方がどんな財産を持っていたかを調べます。この「不動産の調査」が、これまで特に大変な作業でした。

③ 遺産分割協議(誰が何を受け継ぐかを話し合う)

相続人全員で「誰が何を相続するか」を話し合います。これを遺産分割協議(いさんぶんかつきょうぎ)といいます。全員が合意したら、「遺産分割協議書(いさんぶんかつきょうぎしょ)」という書面にまとめます。

④ 名義変更・各種手続き

不動産の名義変更(相続登記)、預貯金の解約、相続税の申告(必要な場合)などを進めます。


知ってますか?2026年2月スタートの「所有不動産記録証明制度」

これまでの「不動産調査」はなぜ大変だったのか

相続で最も困るのが「親がどこにどんな不動産を持っているか、全部わからない」という問題です。

これまでは不動産を調べるために、市区町村ごとに「名寄帳(なよせちょう):その市区町村内にある固定資産の一覧表」を取り寄せるしか方法がありませんでした。「広島市の分」「福山市の分」「実家のある〇〇市の分」……と、心当たりのある地域をひとつひとつ調べて回る必要があり、時間も手間もかかっていたのです。

さらに「知らなかった土地が後から出てきた」「遠方に山林があった」というケースも珍しくありません。

新制度で何が変わるか

令和8年(2026年)2月2日から「所有不動産記録証明制度」が施行されました。これは、相続登記の義務化(令和6年4月1日施行)に伴い、相続人が被相続人名義の不動産を把握しやすくし、相続登記の申請にあたっての手続的負担を軽減するとともに登記漏れを防止する観点から、登記官が特定の被相続人の所有する不動産を一覧化して証明書として交付する制度です。

つまり、法務局の窓口で1回請求するだけで、全国の不動産をまとめてリスト化した証明書が交付される、画期的な仕組みです。

誰が請求できるのか

プライバシー保護のため、請求できるのは名義人本人、相続人、またはその代理人に限られています。誰でも自由に取得できるわけではありません。

手数料はいくら?

手数料は、検索条件1件・証明書1通につき書面請求は1,600円、オンライン請求(郵送受領)は1,500円、オンライン請求(窓口受領)は1,470円です。

請求方法は3つ

法務局窓口での請求、郵送による書面請求、オンラインによる請求の3つがあります。広島市の方は広島法務局、福山市の方は広島法務局福山支局で窓口請求が可能です。


新制度の「注意点」も知っておこう

非常に便利な制度ですが、万能ではありません。次の点は必ず押さえておいてください。

登記されていない不動産は出てこない

この制度はあくまで法務局に登記されている情報を検索する仕組みです。そのため、古い建物など未登記の不動産や、コンピュータ化されていない古い登記簿の情報は検索対象外となります。名寄帳との併用が引き続き重要になる場面もあります。

住所・氏名が一致していないと検索に出ない

不動産の登記に記載されている名義人の名前や住所は、登記した時点の情報のままになっていることが多いです。そのため、名義人が結婚などで名前を変えたり、引っ越して住所が変わっていても、情報が更新されていなければ正しく検索に反映されないことがあります。

その場合は、過去の住所や旧姓も検索条件に加えることで、より網羅的に調べることができます。


広島・福山で特に多い「いらない山林・農地」の相続問題

広島県は国土の約7割が森林──山林・農地の相続は別次元の難しさ

広島市や福山市を含む広島県は、林野庁の統計によると森林面積が県土面積の約70%を占める、全国有数の森林県です。中山間地域(ちゅうさんかんちいき:山間部や農村部)には、先祖代々受け継いできた山林・畑・農地が今も多く残っています。

広島市の安佐北区・安芸区・佐伯区、福山市の北部・神石高原町方面など、市街地から少し離れると山林や農地の割合が一気に高まります。「都市部に住んでいるが、実家に帰ると親の山林がある」「福山市街から離れた場所に畑があった」——そうした状況を相談でよくお聞きします。

「引き取りたくない」が本音——でも放置は危険

相続が発生したとき、こうした山林・農地に対して多くの相続人の方が抱く本音があります。

  • 「管理できないし、使い道もない」
  • 「売ろうにも買い手がつかない」
  • 「固定資産税がかかり続けるだけで負担」
  • 「近くに住んでいないので草刈りや管理が無理」

こうした「負動産(ふどうさん)」とも呼ばれる不要不動産を放置し続けると、深刻な問題が生じます。

広島市も公式に認めているとおり、人口減少・少子高齢化が進む中、相続件数の増加、土地利用ニーズの低下および土地の所有意識の希薄化が進行しており、不動産登記簿等を参照しても所有者が直ちに判明しない、または判明しても所有者に連絡がつかない、いわゆる「所有者不明土地」が増加しています。

さらに、2024年4月からの相続登記義務化により、相続を知った日から3年以内に登記しなければ10万円以下の過料が科されることになりました。「いらないから放置」という選択肢は、法律上もはや許されなくなっています。

不要な不動産を手放す3つの方法

「それでも引き取りたくない」という場合、以下の方法を検討できます。

① 相続放棄(そうぞくほうき)

相続そのものを放棄する方法です。ただし、相続を知った日から3ヶ月以内という厳格な期限があり、プラスの財産(預貯金など)もすべて放棄することになります。山林だけを選んで放棄することはできません。

② 相続土地国庫帰属制度(そうぞくとちこっこきぞくせいど)

2023年4月に創設された制度で、相続や遺贈により取得した土地を、一定の要件を満たす場合に国に引き取ってもらえる制度です。ただし、利用できる土地は「相続や遺贈により取得した土地」に限定され、自分で管理してきた土地や相続以外の方法で取得した土地については利用できません。また、崖や崩落の危険がある急傾斜地、地上に樹木や放置車両がある土地、他人の土地に囲まれた袋地なども承認されません。手続きには法務局への申請と審査手数料が必要で、申請前に相続登記を済ませることが前提となります。

③ 農地バンク・森林経営管理制度の活用

農地については、農林水産省の農地中間管理機構(農地バンク)を通じた貸し借りの仕組みがあり、所有者不明農地であっても簡易な手続きで最長40年間貸し出すことが可能です。山林については、広島県の森林経営管理制度を通じて市町村に経営管理を委託する方法も検討できます。

「いらない不動産」もまず相談を

どの方法が使えるか、またそもそも使えない場合はどうすればよいか——これは土地の状況によって大きく異なります。想続行政書士事務所では、不要な山林・農地・空き家を含む不動産の整理についても、司法書士・不動産業者・測量士などの専門家ネットワークと連携しながらサポートしています。

「こんな土地、どうすればいいかわからない」という方こそ、まず一度ご相談ください。


広島・福山の相続手続きで行政書士が力になれること

相続手続きは「何から手をつければいいかわからない」という方がほとんどです。広島市や福山市で行政書士(ぎょうせいしょし)に相談することで、次のようなサポートが受けられます。

  • 戸籍収集・相続人調査の代行
  • 遺産分割協議書の作成
  • 預貯金・不動産の名義変更に必要な書類の準備
  • 所有不動産記録証明書の取得サポート
  • 不要な山林・農地・空き家の処分方法のご提案と専門家との連携
  • 相続全体のスケジュール管理とご家族へのご説明

「専門用語が多くて何を言っているかわからない」という方にも、わかりやすく丁寧にご説明します。広島市西区・福山市はもちろん、広島県内どこからでもご相談をお受けしています。早めのご相談が、手続きの混乱を防ぐ一番の安心につながります。


よくあるご質問(FAQ)

Q. 所有不動産記録証明制度はいつから使えますか?
A. 2026年(令和8年)2月2日から全国の法務局で利用できます。すでに施行済みですので、今すぐ請求することが可能です。

Q. 相続登記の義務化とは何ですか?期限はいつまでですか?
A. 2024年(令和6年)4月1日から、不動産を相続した場合は3年以内に名義変更(相続登記)をすることが法律で義務づけられました。過去の相続分も対象で、2024年4月以前に発生した相続については2027年3月31日が猶予期限です。正当な理由なく期限を過ぎると、10万円以下の過料が科されることがあります。

Q. 行政書士と司法書士、どちらに相談すればいいですか?
A. 不動産の登記申請(名義変更)は司法書士の業務です。一方、遺産分割協議書の作成・戸籍収集・相続人調査・相続全般の手続きサポートは行政書士も対応可能です。まずは行政書士に全体の流れを相談し、登記申請が必要になった段階で司法書士と連携するスムーズな方法をお勧めしています。

Q. 広島や福山から遠方の不動産も調べられますか?
A. はい、所有不動産記録証明制度を利用すれば、全国の不動産を広島や福山の法務局1か所で一括して調べることができます。遠方に土地がある方にとって特に便利な制度です。

Q. 山林や農地を相続したくない場合はどうすればいいですか?
A. 相続放棄・相続土地国庫帰属制度・農地バンクの活用など、状況に応じた複数の方法があります。それぞれに要件や期限があるため、早めのご相談が重要です。想続行政書士事務所では不要な不動産の整理についても専門家ネットワークと連携してサポートしています。

Q. 相続の相談は費用がかかりますか?
A. 想続行政書士事務所では初回相談を無料でお受けしています。「まず話を聞いてもらいたい」という段階でも、お気軽にご連絡ください。


まとめ──広島・福山の相続手続き、早めの準備が安心の鍵

  • 相続手続きは「相続人の確認→財産調査→遺産分割協議→名義変更」の流れで進む
  • 2026年2月2日施行の所有不動産記録証明制度で、親の不動産を全国一括で調べられるようになった
  • ただし未登記物件や住所・氏名不一致の場合は検索に出ないため、専門家との確認が大切
  • 相続登記の義務化により、旧来の相続分は2027年3月31日が期限
  • 広島県は森林率約70%の森林県。山林・農地の「いらない」問題は放置すると固定資産税・過料のリスクも
  • 相続放棄・相続土地国庫帰属制度・農地バンクなど、不要な不動産には複数の対処法がある
  • 「何から始めればいいかわからない」という方は、まず行政書士への相談がスムーズな第一歩

広島市・福山市での相続手続きのご不安は、ぜひ想続行政書士事務所にお気軽にご相談ください。


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想続行政書士事務所
担当行政書士:藤原翔冴(ふじわらしょうご)
📍 広島県広島市西区横川町3丁目7-8 GRADO横川207
📞 082-205-4779 / 090-9461-1791
🌐 https://omoi-souzoku.life/

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参考文献

  1. 法務省「所有不動産記録証明制度について」
    https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00740.html
  2. 法務省「遺言書保管制度の利用状況」
    https://www.moj.go.jp/MINJI/minji03_00051.html
  3. 法務省「相続登記の申請義務化について」
    https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00343.html
  4. 法務省「相続土地国庫帰属制度について」
    https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00454.html
  5. 広島市「所有者不明土地に関する土地所有者等関連情報の提供」
    https://www.city.hiroshima.lg.jp/living/sumai/1021356/1017748.html
  6. 農林水産省「所有者不明農地の活用について」
    https://www.maff.go.jp/j/keiei/koukai/souzokumitouki.html
  7. 林野庁「都道府県別森林率・人工林率(令和4年3月31日現在)」
    https://www.rinya.maff.go.jp/j/keikaku/genkyou/r4/1.html
  8. 国土交通省「所有者不明土地を取り巻く状況と課題について」
    https://www.mlit.go.jp/common/001201306.pdf

※本記事に記載のデータはすべて上記公的機関の統計・調査に基づいています。